今回も過去の事例をもとに、とあるレコード店・CDショップのお話をします。
店舗は人通りの多い1階路面店に需要が集中します。初めてご商売をされる方にとっては、立地の良さで集客を見込みたいと考えるのが一般的ですが、人通りの多い1階路面店の賃料は大阪市内で平均15,000円/坪~20,000円/坪程です。好立地になれば50,000円/坪を超える物件も普通にあります。たとえ集客が見込めたとしても、毎月支払う賃料が足かせとなり、支障をきたすようでは意味がありません。
空中フロアや奥まった雑居ビル中の物件になれば、大阪市内でも10,000円/坪を切る物件は沢山ございます。そこで今回は、空中フロアで成功した事例を1件ご紹介します。
西心斎橋雑居ビル2階
業種:レコード店 日本では手に入らないようなレコードの輸入販売
広さ:10坪、賃料:80,000円/月 礼金:3ヶ月
場所は、西心斎橋の南端で決して好立地とは言えません。しかも2階のため、ほとんど人目に付くこともございません。それでも、この店舗は順調に営業を行ってます。
このお店は、家賃を抑え、そのかわりインターネットでの宣伝予算を増やし、その販売が7割程を占めるため、多少場所が悪くても、心斎橋(アメリカ村)という特定できる場所にあればいいということでした。とはいうものの、あまりにも目立たないので、導線に1カ所移動看板を設置しました。また、インターネット以外では、同業者とのネットワークを使って、定期的に配布される情報誌に最新のレコード情報を掲載し、周知するという方法を活用しています。
そのお店のターゲットとなるお客様は、よほど不便な場所でなければ、その店舗を目指して来店する。そして、来店されたお客様は、必ず目的のものを購入されるということをよく理解した店舗選びとなりました。