さて、前回のコラムでお話しさせていただいた初期費用を抑える店舗開業方法について、お話させていただきます。
本来、店舗を開業するに当たっては、物件の借主がスケルトン(内装や設備のない状態)での引き渡しを受けた後、内装工事に入ります。
例えば、20坪程の1階店舗の場合、内装や什器備品、看板等全て含めて最低でも600万円程度の費用はかかります。そのほか、店舗契約時の初期費用で約100万円程かかった場合、合計で700万円のイニシャルコストが発生します。非常に大きな金額です。
このイニシャルコストの準備が難しい方に、「リース」という方法があります。
車や什器等に代表されるリース契約を店舗に応用する方法です。
簡単に説明すると、賃貸借契約や内装設備等にかかる初期費用を店舗運営会社(リース会社)が全て負担し、賃貸借契約等もリース会社が行います。その会社とリース契約あるいは業務委託契約を締結し、開業を行う方法です。
リース契約の期間は、金額や店舗の業態によって取決めが行われますが、店舗の場合は、5年間ぐらいが一般的であると思われます。
この期間、賃料プラス改装費にかかった費用相当額を毎月負担していきますので、ランニングコストは直接賃貸借契約を結ぶ場合に比べ高くなりますが、初期費用の負担がかなり軽減できる方法ですので、初期費用のない方にはメリットの高い方法です。
注意点としては、リース契約であっても、当然のことながらその運営会社に対し、経営計画等を提出しなければなりません。その経営計画がいい加減な場合は、運営会社も対応していただけないので、リース契約の場合も、金融機関から融資を受ける場合同様、開業に向けてしっかりとした準備が必要です。