今までは、団体信用生命保険に関するコラムを中心としてきましたが、今回から死亡・高度障害状態以外をカバーできる保険商品を探ってみます。
団体信用生命保険のメインとなる保障は、死亡・高度障害状態です。ところが、住宅ローン支払い中は、死亡リスク以外にも、病気やケガで長期にわたる入院が続き、しばらく働けなくなることも無きにしも非ずです。
このリスクに備える商品としてまず考えられるのは、「医療保険」です。
治療に備えるための医療保険の話をしていくと、住宅ローン利用者向けには少し話しが脱線しますので、今回は、住宅ローン利用者向けに限定してお話します。
まず気をつけるべきポイントは、1入院の限度日数をチェックすることです。
今、最もよく売れている1入院の限度日数は60日の商品です。これは、1回の入院で60日までお支払いしますという意味ですから、日額5,000円の保障に加入した場合、1回の入院では60日×5,000円=30万円を確保できるという意味です。
2ヶ月の入院のみを保障したい場合は、この型でも十分だと思いますが、長期入院のリスクに備えるのでしたら1入院=360日、730日型の選択も視野に入れた方がいいと思います。
また、1日あたりの給付金額ですが、保険会社によって設計できるかどうかの確認が必要ですが、月々の住宅ローンの支払い金額にあわせて日額を設定してみてはいかがでしょう。
たとえば月々の支払額が9万円でしたら、日額3,000円に設定してみるといった感じで考えます。保険期間は、今の医療保険の主流は終身の医療保険ですが、終身を選択しなくても住宅ローンの支払いが終了すれば保障は必要ないので、定期型の医療保険でも十分だと思います。
もうひとつ。住宅ローンの支払い終了後に解約することを前提に加入するのであれば、解約返戻金のあるプランを選択するのも悪くないと思います。住宅ローンの支払い終了後に医療保険を解約して、その解約返戻金を使って室内の改装や修繕費用として活用してみてはいかがでしょう。
効率よく貯蓄することが難しい時代ですので、保険料の全額が戻ってこないとしても、選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。