「宅地建物取引業法第35条および35条の２の規定に基づき、以下の不動産の各項目についてご説明致します。この内容は重要ですので、十分理解されるようお願い致します。」
という具合に説明がスタートする重要事項説明についてシリーズとして解説して参ります。
この重要事項説明ですが、宅地建物取引主任者（以下宅建主任者）試験に合格したものが、宅建主任者証を提示の上説明することが、法律上義務づけられています。
不動産業者を営む上でこの宅地建物取引主任者が、従事する社員５人に対し１人の割合で必要となります。
不動産業者の事務所には「業者標」というものが設置され、会社名、免許番号、免許年月日、代表者氏名、専任の取引主任者が確認できます。
宅地建物取引業法では「免許名義貸し」というものが禁止されています。
試験に合格し、ほとんど実務経験がないものが主任者登録を行い、それを不動産業者に名義だけ貸して不動産会社が業務に従事しているケースです。
名義を貸している者は、当然その事務所にはおらずひどい業者になると、宅建主任者と会ったこともないというような、粗悪な会社もあります。
問題は、もちろん宅建業法違反ということもあるのですが、この重要事項説明をこれほどまでに軽んじているというところです。
重要事項説明には、今後皆様の資産となる不動産の説明が隅々まで記載されています。
全国、全世界で同じ不動産というものは存在しません。20年近く不動産業に携わっている私でさえ、はじめて経験する内容や発見があります。
重要事項説明を受ける際は、まず説明する者が間違いなく宅地建物取引主任者であるかどうかは、必ず確認しましょう。
「今日は、専任の取引主任者が他の契約で不在なので」なんて言い訳をするような不動産業者はお気を付けください。