前回、手付金の支払い条件や最終残代金支払期日等についてご説明しましたが、今回は住宅ローンを利用する場合の特約とその期日について説明致します。
まず住宅ローンを利用する場合、契約には「万が一住宅ローンが利用できない場合は白紙になる」旨の特約条件が付加されます。契約書にはローン額と白紙解約期日が記載され、重要事項説明により申し込む住宅ローンの条件の説明を受けます。
ここで注意頂きたいのが、例えば契約当時の変動金利が2.6％であれば重要事項にはローン申し込み条件金利は2.6％と記載されます。ところが皆さんの資金計画は、「金利優遇（0.8％～1.4％）」が前提の支払い条件で購入計画を立てているはずです。
住宅ローンの承認は受けたが、金利優遇が受けれなかったり、また想定していた金利優遇に至らなかった場合は、安易に「白紙解約」は出来ません。もちろん支払い計画が狂うのでもし支払いが困難な場合は、解約を申し入れることはできますが、不動産業者は「重要事項の記載を理由」にごり押しを迫るはずです。
こうしたことで紛争にならないよう契約時点で「しっかりとした支払い計画条件」と「計画通りにならなかった場合の取り扱い」の相談をを行い重要事項説明への記載を申し出ることをお勧めします。
また「白紙解約期日」についてですが、通常は契約日より２週間～３週間程度の日にちを設定しますが、金融機関によっては住宅ローン申し込みに際し営業時間帯（月曜～金曜9：00～15：00）に出向くことが必要となる場合があります。
また、ローンのご契約（金銭消費貸借契約）に再度金融機関に出向き、最終代金支払日（ローン実行日）は所有権移転手続きもございますので必ず出向かなければいけません。
ということは契約〜最終代金決済日までの約１ヶ月の間に、２回～３回程度お仕事をお休み頂いて平日に時間をお取り頂く必要があります。
以上を踏まえた上で「白紙解約期日」ならびに「最終代金決済日」の設定を仲介業者とお打ち合わせ下さい。